細胞内タンパク質合成に制御スイッチ 京大、iPS応用に期待

細胞内タンパク質合成に制御スイッチ 京大、iPS応用に期待

2013-09-03 京都新聞

細胞に導入した遺伝子の働きを、細胞内の状態によって調節できる「RNAスイッチ」を、京都大iPS細胞研究所の齊藤博英准教授や遠藤慧研究員らのグループが開発した。iPS(人工多能性幹)細胞から高品質な体細胞を作る技術などに応用できる。英科学誌ネイチャー・コミュニケーションズで3日発表した。

齊藤准教授らが開発した、細胞内でタンパク質の合成を抑制するRNAスイッチ(OFFスイッチ)を改良して、タンパク質合成を進めるONスイッチを作った。タンパク質を合成する「設計図」となるRNAに、このスイッチを結合して細胞に導入する。

スイッチに特定のタンパク質が結びつくと、設計図が保持されたままタンパク質製造工場合成装置「リボソーム」に運ばれ、設計図にあるタンパク質が合成される。

一方、細胞内に特定タンパク質がないと、設計図のRNAが分解され、タンパク質は合成されない。

スイッチが反応するタンパク質を、がん細胞に特有なタンパク質などにすることも可能で、細胞死を誘導するタンパク質の設計図と結びつけておけば、がん細胞だけ死滅させることもできる。

齊藤准教授は「iPS細胞から体細胞を作る際に、腫瘍化したり分化していない細胞を取り除くこともできる」と話している。

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