臼歯失いアルツハイマー悪化=発症に別原因か、マウス実験-広島大など

臼歯失いアルツハイマー悪化=発症に別原因か、マウス実験-広島大など

2013-07-04 時事通信社

臼歯を失ってかみ合わせが悪くなると、神経細胞の減少などが起きてアルツハイマー病の症状が悪化することを、広島大などの研究チームが3日までにマウスを使った実験で突き止めた。論文は英専門誌に掲載される。

歯を失うとアルツハイマー病になる可能性が高まることは知られていたが、脳にどんな影響を与えるかは詳しく分かっていなかった。広島大病院の大上博史歯科医師らは、アルツハイマー病のマウスを使い、臼歯を抜いたグループと、残したグループで学習・記憶能力を比較。臼歯を残したグループは7匹すべてが4カ月後も学習内容を記憶していたが、抜歯した10匹中6匹は記憶をなくしていた。それぞれの脳を調べたところ、アルツハイマー病の原因とされるたんぱく質アミロイドベータ(Aβ)の沈着量に差はなく、記憶を担う海馬と呼ばれる部分の神経細胞は、抜歯グループだけが減少していた。

また、抜歯グループで記憶を維持していた4匹と、維持しなかった6匹を比べたところ、Aβの沈着量と海馬の神経細胞の数に差は見られなかったが、6匹は神経細胞の面積が大きく減っていた。いずれの実験でもAβの沈着量に差がなかったことから、大上さんは「Aβの増加がアルツハイマー病を進行させるという従来の説と違う仕組みがあるのではないか」と指摘。「発症前から歯を失うことを避ければ、認知症予防にも役立つだろう」と話している。

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