ES細胞の未分化維持のしくみ解明 阪大、日大グループ iPS細胞作成の効率化に期待

ES細胞の未分化維持のしくみ解明 阪大、日大グループ iPS細胞作成の効率化に期待

出所:2013-07-30 msn産経ニュース

皮膚や神経、内臓などさまざまな体細胞に分化するES細胞(胚性幹細胞)の未分化状態を維持する物質を細胞核に運び込むタンパク質が、分化を促進する物質に対しては輸送を阻害する働きを併せ持つことを大阪大の米田悦啓名誉教授(細胞生物学)と日本大の金子寛生教授(計算構造生物学)らの研究グループが突き止め、29日付の米科学誌「デベロップメンタル・セル」で発表した。

 ES細胞の分化を制御することで、目的の体細胞へ変化させたり、iPS細胞(人工多能性幹細胞)作成の効率化につながることが期待される。

 細胞核は核膜に覆われており、タンパク質などは輸送受容体と呼ばれる別のタンパク質と結合することで核内外へ運ばれる。

 研究グループは、マウスのES細胞の分化前後で、特定の輸送受容体の発現量が大きく変化することに着目。この輸送受容体が、ES細胞の未分化状態を維持する転写因子と呼ばれるタンパク質と結合して核内に入る一方、分化を進める転写因子と結合すると、核内に入れなくなることが判明した。

 研究グループは、「輸送受容体を使い分けることで、転写因子が核へ入ることを調整できれば、細胞の分化を人工的に制御できる可能性がある」としている。

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