iPS細胞:動物の体内でヒトの臓器を作る研究容認へ

iPS細胞:動物の体内でヒトの臓器を作る研究容認へ

2013-08-01 毎日新聞

政府の総合科学技術会議の生命倫理専門調査会は1日、動物の受精卵(胚)にヒトの人工多能性幹細胞(iPS細胞)などを入れて作る「動物性集合胚」を使って、動物の体内でヒトの臓器を作る研究について容認する見解をまとめた。現在は文部科学省の指針で禁止されている。文科省は近く専門家委員会で指針の改正作業を始め、改正後に同会議が妥当かどうか確認する。

 動物性集合胚をブタなどの子宮に入れて育てると、ヒトの臓器を持った個体を出産できると考えられている。iPS細胞の開発後、狙った臓器の細胞に誘導する技術が現実的になり、昨年から同会議が研究の是非を検討してきた。

 見解は、臓器を作っても、動物実験で安全確認できるまで移植治療に使わないことや、意図しない個体が生まれた場合の対応を事前に考えることを求めた。病気のヒトの臓器を持つ動物で病気の原因を探る研究なども可能とした。【野田武】

 ◇動物性集合胚
 細胞分裂の始まった動物の受精卵(胚)に、ヒトの細胞を混ぜ合わせたもの。現在の文部科学省の指針は、病気の治療で移植する臓器を作るための基礎研究に限って胚の作製を認めている。子宮に入れて育てるのは、ヒトと動物の細胞が混ざった生物(キメラ)が生まれるため禁止している。

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