タカラバイオ ヒトiPS細胞由来の肝細胞関連製品を販売開始

肝臓は代謝臓器として解毒などの重要な役割を担っている。また創薬研究では、候補化合物の肝臓における代謝経路の同定や代謝産物の毒性評価が必要不可欠である。肝臓は薬物代謝能の種差が大きく、創薬候補化合物はヒト肝細胞を用いた実験が必須となるが、良好な初代肝細胞を安定的に得ることがとても難しく、ES 細胞や iPS 細胞から作成されるヒトの肝細胞は、再生医療や創薬研究で使用する肝細胞ソースとして期待されている。



しかし、従来のヒトiPS細胞由来肝細胞では、成人より採取した肝細胞と比較して、薬剤代謝などの肝細胞機能が劣る点などが技術的課題であった。タカラバイオ社は今回、従来の肝細胞分化誘導技術と今回新開発した肝細胞維持培養用培地を組み合わせることで、初代ヒト成熟肝細胞にさらに近い機能を持たせることに成功した。



新開発された初代ヒト肝細胞の長期維持培養用培地は、これまで数日間しか維持することができなかったヒト成熟肝細胞の機能(細胞維持や薬剤代謝機能)を3週間以上も維持することができ、再生医療や医薬品候補物質の評価試験などの幅広い分野での応用が期待される。

タカラバイオ ヒトiPS細胞由来肝細胞関連製品の販売を開始

タカラバイオ株式会社は、ヒトiPS細胞から作製した研究用肝細胞を本年9月19日より、また、初代ヒト肝細胞の長期維持培養用培地を本年11月中旬より日本国内で販売いたしますので、お知らせいたします。

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