タカラバイオ 新たなiPS細胞作製方法の特許の全世界商用ライセンスを取得

タカラバイオ 新たなiPS細胞作製方法の特許の全世界商用ライセンスを取得

出所:2013-09-30 タカラバイオ

タカラバイオ株式会社は、iPSアカデミアジャパン株式会社と、日本企業として初めて、国立大学法人京都大学山中伸弥教授らが発明した新たなiPS細胞作製方法に関する特許実施許諾契約を、9月30日付で締結しました。本契約により当社は、既存のiPS細胞作製方法より安全性の高い、プラスミドベクターを用いたiPS細胞作製受託サービスの提供および、研究用試薬の販売が可能となります。

当社は、平成21年4月にiPSアカデミアジャパン株式会社とiPS細胞作製に関する特許実施許諾契約を締結しており、レトロウイルスベクターを用いたヒトiPS細胞作製試薬の販売および、当該技術を用いたiPS細胞作製受託サービスの提供を行ってきました。

従来のレトロウイルスベクターを用いた遺伝子導入法は、遺伝子導入効率が高く、効率的にiPS細胞を作成できるといった利点がある一方、細胞の染色体にランダムな遺伝子挿入が起こることから、遺伝子変異を起こし腫瘍形成などの原因となる可能性が懸念されていました。そのため、より高い安全性が求められる臨床利用を前提とした再生・細胞医療研究においては、染色体への遺伝子挿入の起こりにくい、プラスミドベクターを用いた遺伝子導入方法がより再生医療に適した方法として期待されています。今回の契約締結により、山中教授らの研究グループが発見した、OCT3/4、SOX2、KLF4、LIN28、L-MYC、p53 shRNAという6つの因子を搭載したプラスミドベクターを遺伝子導入することにより、効率よくヒトiPS細胞を樹立する方法が許諾されました。

当社は、iPS細胞やES細胞等の幹細胞研究に関する新製品・サービスの開発に注力しており、本製品・本サービスを含めた関連製品・サービスを国内外の研究機関や製薬企業向けに販売しています。本契約締結による、当社連結および単体の平成26年3月期業績への直接的な影響は軽微ですが、今後も遺伝子工学研究事業の製品・サービスの充実を図り、売上拡大を目指します。

製品の詳細やご注文については、当社営業部(TEL:077-543-7231)にお問い合わせください。

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