京都市に化学研究拠点、産学官連携で新事業創出

京都市に化学研究拠点、産学官連携で新事業創出

出所:2013-11-09 日本経済新聞

京都市の外郭団体、京都高度技術研究所は8日、化学分野に特化した産学官連携拠点「京都市成長産業創造センター」を同市伏見区に開設した。再生医療技術や燃料電池の開発など、大学での最先端研究を事業化につなげる。新事業の創出や京都の産業競争力を高めることを目指す。

 同センターでは京都大学や京都工芸繊維大学、ロームなどの研究プロジェクトチームを誘致。産学が連携して水素やメタンなどのエネルギー原料を貯蔵・分離する技術や、再生医療で使う細胞の凍結保存技術を開発する計画だ。大学の研究技術を企業の商品開発に生かすほか、人材育成にも力を入れる。

産業集積地区「らくなん進都」に建設した同センターは地上5階、地下1階で延べ床面積は約6000平方メートル。1~3階には大学と企業の研究者の交流スペースや会議室、貸研究室を設けた。4~5階は大学や企業などの共同研究室を置いた。企業と大学をつなぐコーディネーターは5人程度配置する。事業費25億円のうち、15億円は国の補助金で賄い、10億円を京都市が負担した。8日の開所式で同研究所の西本清一理事長は「環境エネルギーや医療介護分野でのイノベーションの実現に貢献したい」と意気込みを語った。

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