再生医療、国産品支援でメーカー育成へ
出所:2013-08-16 読売新聞経済産業省は、iPS細胞(人工多能性幹細胞)などの実用化が進む再生医療で、関連製品を作る国内メーカーの支援に乗り出す。
再生医療では細胞を増やしたり変化させたりして患者に移植するが、細胞加工をする培養装置や試薬は大半が欧米製。長く使われてきた実績から、細胞を培養する企業などが感染症の問題などが起きにくいとみて、後発の日本製に切り替えたがらない。しかし、欧米製は現地で購入する価格の数倍にも上り、治療費を押し上げる要因になっている。
このため経産省は、目の難病治療のためにiPS細胞を網膜細胞に変える臨床試験(治験)に国内製の培養装置を使う企業や、心臓病治療のための移植用細胞シートを作る治験に日本製の試薬や培地を使う大学など8団体に年間計10億円を助成する。応募のあった15団体から8団体を選んだ。各団体は来月以降、日本製の装置や試薬を購入して利用を始める。