歯茎からiPS細胞=高い増殖力、歯の再生に期待―大阪大など

ニュースにつきものの話なのだが、期待、事実、今後の課題などの記述が曖昧であると、患者や読者を混乱させると思う。事実、歯の場合、iPS細胞から再生した歯が、前歯になるのか?奥歯になるのか?などのコントロールが必必要不可欠だが、今回の報告では、まだまだその段階ではない。つまり、読者の知りたいことを踏まえた上で、現在の進捗状況や事実、今後の課題などを、過度な期待をさせないように、客観的に伝えることが大切だと考える。

歯茎からiPS細胞=高い増殖力、歯の再生に期待―大阪大など

出所:2010-10-15 時事通信

歯周病やインプラントの治療で切除、廃棄された歯茎から万能細胞「人工多能性幹(iPS)細胞」を作ることに、大阪大の江草宏助教と京都大の山中伸弥教授らの共同研究チームが成功した。研究成果は14日付の米オンライン科学誌プロス・ワンに掲載された。

 

江草助教は「歯茎の細胞は増殖能力が高く、iPS細胞の作製に適している。歯茎は手術で切除されることが多く、有効活用になる」と説明。あごの骨や歯の再生に応用が期待できるという。研究チームは、インプラント治療で切除した男性患者の歯茎を活用。世界で初めてiPS細胞を開発した山中教授が発見した4種類の遺伝子を、培養した歯茎の細胞に組み込むと、神経や軟骨などになるiPS細胞ができた。

 

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