脊髄損傷の臨床試験を開始

脊髄損傷の臨床試験を開始

出所:2014-01-11 時事通信社

札幌医科大は10日、脊髄を損傷して間もない患者から採取した幹細胞を増やして体内に戻し、傷ついた神経を再生させる治療法の実用化に向け、国内初の臨床試験(治験)を始めると発表した。山下敏彦、本望修両教授らの研究チームが30人を目標に同日から被験者を募集し、2016年10月までの実施を目指す。

脊髄損傷イラスト

マイナビニュースより引用

 

治験では、脊髄損傷から2週間以内の患者の骨髄液を採取し、神経などになる「間葉系幹細胞」を取り出して同大の施設で大量に培養。細胞製剤を作り、採取した患者の静脈に点滴で投与する。患者自身の細胞を使うため拒絶反応が起きにくい上、静脈から入れれば体への負担が少ないなどの利点がある。

治験に参加するには、年齢が20~64歳で、主な損傷部位は頸髄(けいずい)などの条件があり、希望者は主治医を通じて同大に連絡する。山下教授によると、運動機能の喪失や感覚まひを引き起こす脊髄損傷は、国内で年間5000人程度の患者が新たに発生しているが、有効な治療法がない。治療によって神経が再生すれば、手足を動かせるようになる可能性がある。

※間葉系幹細胞とは・・・
人間の骨髄液や脂肪組織に含まれ、骨や筋肉、内臓、神経などの細胞になる能力を持つ細胞。人工多能性幹細胞(iPS細胞)や胚性幹細胞(ES細胞)と並び、再生医療への応用研究が進む体性幹細胞の一つ。移植するとがんになる可能性があるiPS細胞に比べ、安全性が高いとされる。

詳しくは、札幌医科大学サイト
臨床試験適合条件は、コチラ

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