iPSアカデミアジャパン、研究用にiPS細胞を凍結せず配布

iPSアカデミアジャパン、研究用にiPS細胞を凍結せず配布

出所:2013-10-09 日刊工業新聞

iPSアカデミアジャパン(京都市上京区、村山昇作社長、075・256・8582)は、11月から創薬開発の研究用ツールとなる「201B7株」というiPS細胞(万能細胞)について、維持培養を終えたそのままの状態での配布を始める。iPS細胞の販売価格が上乗せされる見通しだが、顧客の培地交換などの作業が省かれることで、負担軽減の効果が大きい。
iPSアカデミアは京都大学が保有するiPS細胞技術の知財管理などを手がけている。従来、京大iPS細胞研究所が作製したiPS細胞は液体窒素を用いて約マイナス200度Cで同社に搬送し、保存したうえで凍結状態で配布していた。
ただ、凍結したiPS細胞を研究に使うためには解凍、増殖、培地交換などを繰り返す「維持培養」に時間とコストがかかる。技術的にも難しく研究現場に負担がかかる。“生”での配布は今回が初で、サービス内容は日本国内で特許出願手続きを完了している。

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