2013年11月5日 再生医療関連法案の国会可決について

2013年11月5日 再生医療関連法案の国会可決について

出所:2013-11-06 テラ株式会社

「薬事法等の一部を改正する法律案」及び「再生医療等の安全性の確保等に関する法律案」に関する最新情報を下記のとおり、お知らせいたします。

第183回通常国会より継続審議中の「薬事法等の一部を改正する法律案」と「再生医療等の安全性の確保等に関する法律案」が、本日2013年11月5日、第185回臨時国会衆議院本会議におきまして可決されました。

再生医療・細胞治療は、アベノミクス成長戦略において重点分野に位置付けられ、特にiPS細胞を用いた臨床研究については、世界で初めて実施される等注目されています。経済産業省の再生医療の実用化・産業化に関する報告書によると、再生医療・細胞治療における市場規模は、国内においては2012年の260億円が2020年に1900億円、2030年に1.6兆円、世界においては2012年の3400億円が2020年に2.1兆円、2030年に17.2兆円と予測されており、市場規模の拡大が期待されています。

本臨時国会で可決されました「薬事法等の一部を改正する法律案」は、医薬品、医療機器等の安全かつ迅速な提供の確保を図るための所要の措置を講ずるための法律です。本法律において、「再生医療等製品」が新たに定義されるとともに、その特性を踏まえた安全対策等の規制が設けられます。また、均質でない再生医療等製品について、有効性が推定され、安全性が認められれば、特別に早期に、条件及び期限を付して製造販売承認を与えることが本法律において可能となります。
同じく可決されました「再生医療等の安全性の確保等に関する法律案」は、再生医療等の迅速かつ安全な提供等を図るため、再生医療等を提供しようとする者が講ずべき措置を明らかにするとともに、特定細胞加工物の製造の許可等の制度等を定めた新たな法案です。再生医療等について、人の生命及び健康に与える影響の程度に応じて安全担保のための手続きが定められます。

当社は、2013年4月より創薬企画室を新設し、樹状細胞ワクチン「Vaccell ®(バクセル)」が「細胞医薬品」として薬事承認を得るための開発を行っております。その一環として、国立大学法人九州大学と共同で、樹状細胞ワクチンの治験薬GMPに準拠した細胞医薬品製造のためのフィージビリティスタディ(予備試験)を開始いたしました。今後の「薬事法等の一部を改正する法律案」に関する詳細決定の動向を見つつ、本取り組みをさらに強化してまいります。
また、「再生医療等の安全性の確保等に関する法律案」において新たに認められた特定細胞加工物製造事業者(以下「細胞加工業」)への細胞加工の委託につきましては、今後の詳細決定の動向を見つつ、細胞加工業の事業化を検討してまいります。

当社は、樹状細胞ワクチン療法の更なる普及と、患者自身の細胞を用いた日本初のオーダーメイド細胞医薬品の開発に向け、邁進してまいります。

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