世界初iPS臨床研究実施を了承…厚労省審査委
出所:2013-06-26 読売新聞厚生労働省の「ヒト幹細胞臨床研究に関する審査委員会」(委員長=永井良三・自治医科大学長)は26日、理化学研究所などが申請していたiPS細胞(人工多能性幹細胞)で目の難病「加齢黄斑変性」を治療する臨床研究の実施を条件付きで了承した
厚生科学審議会科学技術部会や厚労相の承認を経て、来年夏にも治療が始まる。山中伸弥・京都大教授が2007年に人のiPS細胞作製を発表してから約6年で、iPS細胞を使った世界初の再生医療の実施に向け、大きく前進した。
対象となるのは、50歳以上で薬など既存の治療法が効かない患者6人。理研の高橋政代・プロジェクトリーダーらは、患者の皮膚の細胞からiPS細胞を作り、網膜の細胞に変化させてシート状に加工したものを目に移植する。4年間経過を観察して、安全性と有効性を確かめる。先端医療センター(神戸市)とともに2月末、厚労省に臨床研究の承認を申請した。