国家戦略特区:神戸市が提案 「再生医療の最前線に」 /兵庫
出所:2013-09-12 毎日新聞神戸市は11日、iPS細胞(人工多能性幹細胞)を活用した再生医療など、神戸医療産業都市の蓄積を生かした国家戦略特区を提案したと発表した。矢田立郎市長は「他都市とのアドバンテージがある。成長戦略の最前線に立つ」と、実現への自信をのぞかせた。市は、iPS細胞などを活用した再生医療の開発や実用化の拠点施設となる「神戸iPS細胞再生医療センター」の整備を提案。理化学研究所などがiPS細胞を目の病気「加齢黄斑変性」の患者に移植する世界初の臨床研究の承認を受けており、再生医療のモデルケースづくりを目指すという。
これを推進するための規制改革として、研究に参加する複数の病院を一つの医療機関として扱う特例措置などを提案した。従来は臨床研究にあたり各病院がそれぞれの倫理委員会で審議する必要があったが、一元化すれば迅速に手続きでき、病床数の要件クリアも容易になる。また、病床規制や外国人医師の受け入れについての権限委譲なども求め、スピーディーな開発に役立つよう求めた。市は経済効果を9000億円と試算している。市によると、国は国家戦略特区を10月に決定する見込みだが、提案自治体ごとの採用になるかは不明で、同一ジャンルの複数地域を一括して扱う可能性もあるとしている。