「ES細胞から網膜」、理研が研究 岐阜薬科大で成果発表
出所:2014-02-03 岐阜新聞第7回岐阜脳神経研究会が、岐阜市大学西の岐阜薬科大で開かれ、理化学研究所発生・再生科学総合研究センター(神戸市)の笹井芳樹副センター長が、「幹細胞の自己組織化による立体組織形成」と題して講演した。研究会は、同大と岐阜大が脳の難病「ファール病」の厚生労働省研究班(班長・保住功岐阜薬科大大学院教授)の会議に合わせて企画。神経難病の治療法の開発を目指して連携している笹井副センター長を招いた。研究者や学生ら100人が参加した。
笹井副センター長は、理研がヒトの胚性幹細胞(ES細胞)から多層構造を持つ網膜組織を作ることに成功したことや、マウスのES細胞から脳下垂体を作り機能不全のマウスに移植した結果、生存に寄与したとの成果を説明した。また、認知症専門の福祉村病院(愛知県豊橋市)の橋詰良夫神経病理研究所長が、認知症の神経病理診断に関して講演。アルツハイマー病と診断された患者でも病理解剖の結果、原因疾患が他にも見つかるケースが多いとの実態を報告した。